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過去の記事

2026.07.03
スタッフの日々徒然

スイマグって腎臓に悪いの?

「マグネシウムの下剤を長く飲むと、
 腎臓に悪いと聞きました」

最近、
このようなご相談を
いただくことが増えています。

スイマグ・エースの主成分は、
「水酸化マグネシウム」です。

このマグネシウムが、
腸の中に水分を保ち、
便をやわらかくして排便を助けます。

では、
なぜマグネシウム下剤について

「腎臓に悪い」という話が
出てくるのでしょうか。

結論からお伝えすると、
スイマグが腎臓を
直接傷めるというよりも、

腎臓の働きが低下している方が
スイマグを飲むと、

体内に入ったマグネシウムを
うまく排泄できず、

血液中のマグネシウム濃度が
高くなりすぎることがある、
これが問題なのです。

この状態を
「高マグネシウム血症」
といいます。


マグネシウムは、体に必要なミネラルです

マグネシウムは、
私たちの体に必要な
ミネラルのひとつです。

・骨や筋肉
・神経
・エネルギー代謝

などに関わっており、
食事からも
日常的に摂取しています。

ただし、
体に必要な成分であっても、

血液中の濃度は
一定の範囲に
保たれている必要があります。

多すぎても、
少なすぎても、
体にはよくありません。

このマグネシウムの量を
調整するうえで、

重要な役割を担っているのが
腎臓です。

腎臓は、
体にとって余分なマグネシウムを
尿中に排泄し、

血液中のマグネシウム濃度を
保つ働きをしています。

そのため、
腎機能が低下している方は、

マグネシウムを含む
お薬やサプリメントを使用する際に
注意が必要になります。

「腎臓に悪い」と「腎臓が悪い人は注意」は、意味が違います

ここで大切なのは、

「マグネシウム下剤が腎臓を悪くする」

という話と、

「腎臓の働きが低下している人は、
 マグネシウム下剤に注意が必要」

という話は、
同じではない
ということです。

マグネシウム下剤について
問題になるのは、
主に後者です。

つまり、
腎機能が低下している場合、

体内に吸収されたマグネシウムを
十分に排泄できず、
血液中にたまりやすくなることがあります。

この状態が進むと、
高マグネシウム血症と呼ばれる
副作用につながることがあります。

高マグネシウム血症とは?

高マグネシウム血症とは、
血液中のマグネシウム濃度が
高くなりすぎた状態です。

初期には、
次のような症状が
みられることがあります。

・吐き気
・嘔吐
・立ちくらみ
・めまい
・脈が遅くなる
・体に力が入りにくい
・体がだるい
・眠気が強い
・ぼんやりする

さらに重い場合には、

呼吸がしづらくなる、
意識がもうろうとする、
不整脈

などの重い症状に
つながることがあります。

ただし、
必要以上に
怖がる必要はありません。

高マグネシウム血症は、
早めに気づいて服用を中止し、

医療機関で適切な対応を
受けることが大切です。

どのような方が注意すべきか

マグネシウム下剤の使用で
特に注意が必要なのは、
次のような方です。

・腎臓病の診断を受けている方
・腎機能が低下していると言われたことがある方
・透析を受けている方
・ご高齢の方
・腎機能の状態を把握せずに長期連用している方
・自己判断で使用量を増やしている方
・便塞栓や腸閉塞を指摘されたことがある方
・脱水傾向のある方
・マグネシウムを含む他のお薬やサプリメントを併用している方

また、
医師から処方された薬を
服用している方も、

飲み合わせについて
確認することが大切です。

腎臓結石になったことがある方は?

「若い頃に腎臓結石になったことがある」
「石持ち体質と言われたことがある」

このような方からも、
ご相談をいただくことがあります。

過去に
腎臓結石や尿路結石に
なったことがあるからといって、

それだけで直ちに
スイマグが使用できない
という意味ではありません。

注意すべきポイントは、
現在の腎機能です。

過去に結石を経験していても、
現在の腎機能に
問題がない方もいらっしゃいます。

一方で、

・腎臓の病気を指摘されている方
・腎機能の数値が低いと言われている方
・結石を繰り返している方

は、念のため医師に確認してから
使用したほうが安心です。

健康診断などで、

・クレアチニン
・eGFR
・尿検査

の異常を指摘されたことがある方は、
自己判断で長期間使用せず、
かかりつけの医師にご相談ください。

どのくらい飲むと危険なのか?

「1日にどのくらい飲むと危険ですか?」
「何ヶ月続けると腎臓に影響が出ますか?」

このようなご質問も
多くいただきます。

しかし、
残念ながら

「この量を何日飲むと危険です」と
一律にお答えすることは
できません。

理由は、

・体質
・年齢
・腎機能
・水分摂取量
・便秘の程度
・他に飲んでいる薬
・脱水の有無

などによって、
マグネシウムの吸収や排泄のされ方が
変わるためです。

同じ量を飲んでいても、
問題が起こりにくい方もいれば、
注意が必要な方もいます。

そのため大切なのは、

・定められた用法・用量を守ること(15歳以上で1日1回12〜21mL)
・初回は少なめの量から始めること
・自己判断で量を増やさないこと
・他の下剤と併用しないこと
・長期的に使用する場合は、腎機能を経過観察すること
・体調の変化に気づいたら、早めに中止・相談すること

です。

まとめ

スイマグについて
「腎臓に悪いのでは」と
心配される方がいらっしゃいます。

しかし、
正しく整理すると、

スイマグが腎臓を
直接悪くするというよりも、

腎臓の働きが
低下している方では、

体内のマグネシウムを
排泄しにくくなるため
注意が必要、ということです。

腎機能に問題がない方が、
定められた用法・用量の範囲内で
使用される場合、

過度に怖がりすぎる必要は
ありません。

一方で、

・腎臓病の診断を受けている方
・腎機能に不安のある方
・ご高齢の方
・長期的に毎日使用している方

は腎機能の経過観察を行いつつ、
必要に応じて医療機関に
ご相談ください。

2026.04.24
スタッフの日々徒然

植物性たんぱく質で筋力は維持できる?

「昔と比べて、
だんだんお肉を食べたいと
思わなくなってきた。

でも、たんぱく質をとらないと
筋力が落ちると聞いて、
がんばって食べています。」

お客さまからよく伺うお話です。

「たんぱく質」と聞くと、
「牛、豚、鶏」などの
動物性たんぱく質を
イメージされる方が多いですよね。

もちろん、たんぱく質には
「植物性たんぱく質」もあるのですが、
「豆腐を食べて筋力維持!」というイメージは、
あまりありません。

はたして、
植物性たんぱく質で
筋力は維持できるのでしょうか?

結論から言えば、
植物性たんぱく質でも筋力の維持は可能です。

ただし、
知っておきたいいくつかのポイントがあります。
早速見ていきましょう!

1. 筋肉は「アミノ酸の設計図」で作られる

筋肉はたんぱく質でできていますが、
その正体は20種類のアミノ酸の組み合わせです。

このうち、体内で合成できない9種類は
「必須アミノ酸」と呼ばれ、
食事から摂取する必要があります。

ここで重要なのが、
アミノ酸スコアという考え方です。

・動物性たんぱく質:ほぼ100(バランスが良い)

・植物性たんぱく質:種類によって偏りがある

例えば、大豆は比較的優秀ですが、
穀物やナッツ単体では
不足するアミノ酸が出てきます。

 

2. 筋肉合成のスイッチは「ロイシン」

筋肉を維持・合成するうえで、特に重要なのが
ロイシンというアミノ酸です。

ロイシンは、筋肉合成のスイッチ(mTOR)を入れる役割を担っています。

植物性食材でロイシンが多く含まれるのは、

大豆・大豆製品・・・植物の中ではロイシンの含有量がトップクラス!

レンズ豆・ひよこ豆などの豆類・・・大豆ほどではないが、安定した供給源

ナッツ類(特にピーナッツ・アーモンド)・・・脂質が多いので摂りすぎには注意

などですが、一般的に

・動物性たんぱく質:ロイシン含有量が高い

・植物性たんぱく質:やや少ない

といえます。

そのため、植物性のみで構成する場合、
同じ量でも筋肉合成効率がやや落ちる
とされています。

 

3. では、植物性では不利なのか?

答えは、「工夫次第」です。

研究では、

・総たんぱく質量を十分に確保する

・複数の植物性食品を組み合わせる

この条件を満たせば、
動物性と同等レベルの
筋力維持が可能とされています。

 

4. 実践的なポイント

植物性たんぱく質で筋力を維持するためのポイントは、以下の3つです。

〇 量をやや多めにする

植物性中心の場合、
体重1kgあたり1.0〜1.2g以上を
目安にすると安定します。

体重50kgの方であれば、
1日に50~60gということになりますね。

厚生労働省が発表している基準(約0.8g/kg/日)
は、あくまで最低限の目安であり、
筋力維持や植物性中心の食事では、
1.0〜1.2g/kg/日程度が現実的とされています。

〇 組み合わせる

単品ではなく、組み合わせることが重要です。

例:

大豆 × 米
豆類 × 穀物
ナッツ × 豆 など

この工夫によって、アミノ酸の偏りを防げます。

 

5. 1日の具体的な食事モデルは?

ここでは、体重50kgの成人が 、
どのような食事内容にすれば
1日の目標たんぱく質(50〜60g)を
確保できるか、見てみましょう。

食事の中心を担う、
昼食と夕食の2食で構成した場合は、
こんな食事内容になります。

【昼食】(約25〜30g)

・ごはん:1杯(150g) → 約4g
・木綿豆腐:半丁(150g) → 約10g
・納豆:1パック → 約8g
・味噌汁(豆腐+わかめ) → 約3g

 → 合計:約25g

【夕食】(約30〜35g)

・ごはん:1杯(150g) → 約4g
・厚揚げ1枚(150g) → 約15g
・豆のサラダ(ひよこ豆・レンズ豆):小鉢1杯(100g) → 約8g
・野菜のおかず(副菜) → 約2〜3g

 → 合計:約30g

これで、1日合計が約55g前後になります。

どんな印象をお持ちになりましたか?
年々食が細くなってきた…という方には、
少し量が多く感じるかもしれませんね(厚揚げなんて1枚ですし)。

それでは、ここで助っ人を登場させましょう。

助っ人とは…魚介類です。

牛、豚、鶏の肉は
あまり食べる気がしないけど、魚なら!
という方はいらっしゃるかと思います。



実は、魚介類を選択肢に入れるだけで、
「筋力維持のためのたんぱく質摂取」
の難易度は一段下がります。

魚介類の追加で、
たんぱく質密度とロイシン量が
一気に上がる
ためです。

それでは、
植物性たんぱく質+魚介類の
食事モデルを見てみましょう。

【昼食】(約25g)

・ごはん:1杯 → 約4g
・焼き魚(サバ or 鮭):1切れ(80〜100g) → 約18〜20g
・味噌汁(豆腐入り) → 約3g

 → 合計:約25g

【夕食】(約30g)

・刺身 or 魚料理:100g → 約20g
・冷ややっこ:半丁(150g) → 約10g
・野菜のおかず+少量のごはん → 約3〜5g

 → 合計:約30g

これで、1日の合計が約55g前後。
少しハードルが下がったのではないでしょうか?

 

まとめ

植物性たんぱく質でも、筋力は維持できます。

ただし、それにはある程度の量を確保したり、
組み合わせてアミノ酸バランスを良くしたり、
といった工夫が必要です。

ムリに動物性たんぱく質を
摂らなくても良いのはいいけれど、
もともとそんなに量を食べられないし…

と新たな課題を抱えてしまった方も
いらっしゃるかもしれませんね。

まずは、
自分は今どれくらいのたんぱく質を
摂る必要があって、
それを無理なく摂っていくには
どの食材を選ぶべきか。

考える機会を持つことから始めてみましょう!

 

参考文献
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・Gorissen SHM et al., Am J Clin Nutr. 2018
・van Vliet S et al., Nutrients. 2015
・Norton LE et al., J Nutr. 2006
・Bauer J et al., J Am Med Dir Assoc. 2013

2026.03.27
スタッフの日々徒然

「腹八分目」の4つの雑学

「腹八分目が健康に良い」

日本人なら誰もが聞いたことのある言葉です。
しかし、この言葉を少し深掘りしてみると、
意外に知られていないことがいくつもあります。

今回は「腹八分目」にまつわる、
ちょっと面白い 3つの雑学をご紹介します。

雑学①「八分目」に意味はあるの?


「七分目」でもなく、「九分目」でもなく、
「八分目」。

この数字には意味があるのでしょうか?

実際には、「八分目」に
科学的な基準があるわけではありません。

あくまで「食べ過ぎない程度」を表す目安、
というわけですね。

実は、他の国にも似た考え方があります。

例えば中国には、
「吃饭七分饱(食事は七分目まで)」
という言葉があります。

中国では「腹七分目」が
スタンダードなのかもしれませんね。

さらにイスラム文化には、

胃を三つに分けよ
三分の一は食べ物
三分の一は水
三分の一は空けておく

という教えがあります。
(胃の三分割法とでも言いましょうか…)

国によって数字は違いますが、
共通しているのは「満腹になる前に食事を終える」点です。

「食べ過ぎない」は、
人種や文化を超えた健康法なのかもしれません。

雑学②「腹八分目」はなぜ守れない?

「腹八分目」は分かっていても、
なかなか食べるのを止められない…。

なぜ、私たちは食べ過ぎてしまうのでしょうか。

理由の一つは、
満腹信号のタイムラグです。

食事をすると、

・胃の拡張
・消化管ホルモン
・血糖の上昇

などの情報が脳に伝わり、
満腹感が生まれます。

しかしこのプロセスには、
約15〜20分ほどの時間差があるとされています。

そのため早食いをすると、
満腹を感じる前に食べ過ぎてしまうのです。

また食欲には、

・グレリン(空腹ホルモン)
・レプチン(満腹ホルモン)

などのホルモンが関わっています。

しかし現代の食生活では、

・高カロリー食品
・睡眠不足
・ストレス

などの影響で、
満腹の感覚が鈍くなる(レプチン抵抗性)ことも
指摘されています。

現代人は、「腹八分目」が難しい環境に
生きているのかもしれません。

雑学③「腹八分目」は長寿地域「ブルーゾーン」共通?


世界には、
ブルーゾーン(Blue Zones)と呼ばれる
長寿地域があります。

(ダン・ビュイトナーら、
米国の研究者によって
注目されるようになりました。)

代表的な地域としては

・沖縄(日本)
・サルデーニャ島(イタリア)
・イカリア島(ギリシャ)
・ニコヤ半島(コスタリカ)
・ロマリンダ(アメリカ)

などがあります。

これらの地域の食生活を調べると、
いくつかの共通点が見つかります。

その一つが、食べ過ぎない食習慣です。

例えば沖縄には、
「ハラハチブー(腹八分)」という言葉があります。

またサルデーニャやイカリアでも、食事は

・野菜中心
・豆類中心
・適量の食事

という特徴があります。

長寿地域の食文化には、
「満腹まで食べない」という
共通点が見られるのです。



ここまで、「腹八分目」にまつわる
3つの雑学をご紹介してきました。

「腹八分目」はたんなる言葉に
過ぎないかもしれませんが、

(そしてそれを守り続けることは
至難の業ですが…!)

私たちは、
多くの気付きを得ることができるのです。


参考文献(参考資料)
雑学①:「八分目」に意味はあるの?

  1. 貝原益軒(1713)『養生訓』
  2. Fontana, L., & Partridge, L. (2015).
    Promoting health and longevity through diet: from model organisms to humans.
    Cell, 161(1), 106–118.
  3. Willcox, B. J., Willcox, D. C., & Suzuki, M. (2007).
    Caloric restriction, the traditional Okinawan diet, and healthy aging.
    Annals of the New York Academy of Sciences, 1114, 434–455.

雑学②: 「腹八分目」を守れないのはなぜ?

  1. Cummings, D. E., & Overduin, J. (2007).
    Gastrointestinal regulation of food intake.
    Journal of Clinical Investigation, 117(1), 13–23.
  2. Friedman, J. M. (2014).
    Leptin and the regulation of body weight.
    The Keio Journal of Medicine, 63(1), 1–9.
  3. Blundell, J. E., et al. (2010).
    The control of food intake: biological and psychological basis.
    Philosophical Transactions of the Royal Society B, 365(1554), 2569–2581.

雑学③: 「腹八分目」は長寿地域「ブルーゾーン」共通?

  1. Buettner, D. (2012).
    The Blue Zones: 9 Lessons for Living Longer From the People Who’ve Lived the Longest.
    The Blue Zones
  2. Buettner, D., & Skemp, S. (2016).
    Blue Zones: Lessons from the world’s longest lived.
    American Journal of Lifestyle Medicine, 10(5), 318–321.
  3. Willcox, D. C., et al. (2014).
    Okinawa: A model for healthy aging.
    Gerontology, 60(6), 556–563.

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プロフィール

花澤 久元
  • 誕生日:1946年11月6日
  • 血液型:O型(Rh+)
  • 趣味:スイマグ造り卒業、もっか青汁作り
  • 自己紹介:
    母親に首根っこつかまれて飲んでいたスイマグとの付き合いも早70年。
    起きがけのスイマグ飲用を忘れず、青汁作りに精を出し、夕食を待ちこがれる”マイナス腸活”を楽しんでいる。
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