「本当に気持ちのよいところです。」
知り合いの方のそんな言葉に惹かれて、
以前から気になっていた場所を訪れました。
北アルプスの麓、信州・安曇野にある
「ホリスティックリトリート 穂高養生園」です。
今回の旅の目的は、
「ギシギシ脳を、やわやわ脳にする」こと。
仕事のこと、子育てのこと、
今日の夕飯の段取り。
深刻な悩みはないけれど、
脳が常に走り続けて休めていない。
そんな日々が続いていました。
もともと、穂高養生園を知ったきっかけは、
寺山心一翁さんが書かれた
『がんが消えた―ある自然治癒の記録』
という本。
穂高養生園の開設後、
間もない時期からこの施設に長期滞在し、
温泉や森林ウォーク、マクロビオティックの食事で
健康を回復していった寺山さん。
1986年の誕生当時から
変わらない空間が待っていてくれそうで、
お盆休みになるのも待ち遠しく、
片道3時間の道のりを車で移動しました。

「誰にでも本来そなわっている
自然治癒力を高めることを
目的とした宿泊施設です。」
ホームページにそう書かれている通り、
ここが心と体を養生するための場所だよ、
と教えてくれる看板。
共同玄関で靴を脱ぎ、受付を済ませてから
ロッジを思わせる木のぬくもりのある部屋で
休んでいると、ほどなくして
食事の時間になりました。
(私だけかもしれませんが、
実は滞在中ほとんどスマートフォンの
電波が入らず、図らずして
デジタルデトックスができました^^ゞ)

マクロビオティックをベースにした
玄米菜食の食事。
普段は、肉も魚も食べる食生活なので、
旅行先では、普段よりちょっと贅沢な
肉魚料理を味わうのが常。
玄米菜食で満足感が得られるかな…?
と思ったのですが、
これが…驚くほど美味しい!
どの料理も味付けはシンプルなのですが、
かえって素材の味をしっかりと感じられます。
2泊3日の滞在中、
バラエティ豊かな
マクロビオティック料理を楽しめました。



毎回、食事が始まると、
調理を担当したスタッフさんが
皆の前でメニューの紹介をしてくれます。
材料の産地、調理方法、美味しい食べ方を
1品ずつ丁寧に説明されると、
いただいているこちらも、
それぞれの料理と丁寧に向き合いたくなる。
不思議ですね。
食事の時間は、宿泊者が思い思いの席で
(夏場ということもあり、テラス席も!)
ゆっくりと料理を味わう姿が見られました。
確かに肉や魚はないのですが、
自分でこれだけ多種類の野菜を
手間暇かけて料理するのは、到底無理。
それだけで、贅沢な時間でした。
一晩明けた朝は、8時20分から原生林散歩。
希望者が数台の車に分乗し、
穂高養生園から続く林道を
5~10分のぼっていくと、
有明山の麓に広がる原生林の入り口に着きます。
車を空きスペースに停めて、散歩スタート。



意外に本格的なトレッキングコースで、
普段歩きのスニーカーでは、
ちょっとおっかなびっくりな場所も。
ところどころに湧き水スポットがあり、
スタッフさんが「飲んでみてください」
と勧めてくれます。
持参した水筒に湧き水を汲んで、
養生園に帰ってから
ハーブ園のハーブを数種類入れたら、
信じられないくらい美味しい
ハーブウォーターができました。
そうそう、ハーブ園の話が後になりました。
養生園のハーブ園は、宿泊棟のすぐそばにある
小高い10メートル四方の場所で、
訪問した時期には
「これはただの草?それともハーブ?」
というほど盛大に夏草が生い茂り、
まさに自然農法。
植えられた20種類ほどのハーブには、
それぞれ小さな手書きの看板が添えられており、
そのハーブがどんな効用があって、
どんな料理に合うのか、知ることができます。
滞在中は、自由にハーブを摘んで
お茶に入れたり、ハーブウォーターを作ったり。
早朝、ハーブ園の中に立っているだけで、
いつもより深呼吸の回数が多くなる私でした。
滞在中には、「トレガーアプローチ」という、
体を心地よく揺らす技法を
取り入れたセラピーを受けて、
深部からほぐれる感覚を味わったり、
宿泊棟から徒歩20分ほどにある
無人の「木と人カフェ」で
マクロビおやつを楽しんだり。
最近1ページも読めていなかった小説を、
一気に一冊読み通したり、
貸し切り温泉で一人お湯につかりながら、
湯船の近くに貼られた「温冷浴のすすめ」に
驚いたり(西医学健康法だ!)。
書いているとキリがないのですが、
「一番思い出に残ったのは?」と聞かれたら、
やっぱり「なんにも考えない時間」という
答えになるんじゃないかと思います。

普段の私は、常に何かを考えている状態。
やらなきゃいけない家事や仕事を数え上げ、
24時間の枠にピースをはめ込んでいく毎日。
効率はどんどん良くなりますが、
ギシギシ脳のまま、
何歳まで走り続けられるかな?
そんなことを時折考えます。

穂高養生園には、
色んな選択肢が用意されています。
やるのも自由。やらないのも自由。
やっても、やらなくても、
それがその人の“養生”であれば正解だし、
そうやって得た養生の時間は、
自然治癒力を高めるきっかけになる。
ギシギシ脳から解放されたのは、
ほんの一瞬のことかもしれませんが、
それでも、教えてもらった気がするのです。
あなたが楽になるのは、こういう方法だよ、と。
穂高養生園。
いつか再び訪れる予感が、今からしています。

こんにちは!三保製薬スタッフの花澤です。
11月12日の日曜日、箱根の十国峠に行ってきました。
ケーブルカーを使って一気に標高を上げる楽々登山ですが、今回の目的は「山ごはん」。
これで良いのです。
いつもの山友だちと、食材、調理器具、お茶セットを分担してザックに詰めこみ出発。

あいにくほとんど陽ざしが届かない曇りの日。
登山を開始した時にはフリースの上にダウンまで着込むほどの寒さでした。

しばらく歩くと体がポカポカと温まり、木々の紅葉を見上げながら歩く心の余裕も生まれました。

標高734mの岩戸山登山を終え、麓の姫の沢公園まで下りてきたら、お楽しみの山ごはん。
メニューはバゲットで作るホットサンドと、牡蠣の豆乳ポタージュでした。
食後はサブレをつまみながら、友人が淹れてくれたコーヒーの香りを楽しみました。
会社での昼ごはんは、具沢山スープをスープジャーに入れて持って行くだけなのですが、休日というのは不思議ですね。
バゲットを三等分したものに、ハムとチーズをたっぷり挟んで焼いたホットサンドもペロリです。
食べ過ぎを感じることもままある日々ですが、せっかくの会食の機会、罪悪感を感じながら食べるのも嫌なので、別にリセット期間を設けて体の重さを感じ続けないようにしています。
何より、体も心も満たす友人とのひと時は、私の健康を後押ししてくれる重要な要素。
大切にしていきたいと思うのです。

こんにちは!三保製薬スタッフの花澤です。
8月26日に、友人と八ヶ岳の高見石に登ってきました。
数か月~半年に一度、あっちの山、こっちの山と足を延ばすのですが、登山中の話題もあっちこっちに気ままに飛んでいきます。
今回話題にのぼったのは、物欲について。
普段からお金がないとこぼす友人なのですが、山道具については次々に欲しくなってしまうとのこと。
実際に、毎回登山に行くときには何かしら新しいギアを身につけて登場します。
オシャレ意識の高さに感心する反面、そこまでの物欲は自分にはないな、と一歩引いて考えてしまうことも。

飢えをつくること。
三保製薬で働いていると、日々考えさせられます。
飢えをつくるには、物から、お金から、食べ物から手を放していかなければなりません。
山道具を買い替えることには興味がなくても、食べ物はどうでしょうか。お金はどうでしょうか。
欲は果てしないです。
三保製薬の創業者は、会社の経営も「プラスマイナスゼロ」を目指しなさい、と言っていたそうです。
稼ぐものが最上、の昨今、こんなことを言う経営者はいないかもしれませんね。
でも日々飢えについて考えていると、人の健康も、会社の健康も同じなんだろうな、と思うのです。
手放すまい、と抱え込むと、澱みます。澱んだところから腐敗します。
出すことをしていかなければ、水の流れは止まってしまうんですね。
自分の欲と、手放した先に見える景色。
天秤にかけながら、日々が続いていくんだろうなと感じた週末でした。
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プロフィール
- 花澤 久元
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- 誕生日:1946年11月6日
- 血液型:O型(Rh+)
- 趣味:スイマグ造り卒業、もっか青汁作り
- 自己紹介:
母親に首根っこつかまれて飲んでいたスイマグとの付き合いも早70年。
起きがけのスイマグ飲用を忘れず、青汁作りに精を出し、夕食を待ちこがれる”マイナス腸活”を楽しんでいる。
